図書館のすぐれちゃん(あがさクリスマス)

図書館のすぐれちゃん


こころ

 あの日 海に行った 夏がまたやってくる
課外を抜け出して 君と出かけた
 わけもなく 生き方の違いで 
 君と争いになったね
そのかたくな君の横顔が今でも思い浮かぶ

 向上心のないものは バカだねと言ったね
 過ぎ去りし過去が 今でもよみがえる

君も覚えているだろうか あの夏の記憶を
誰にも言えない記憶 二人だけの記憶

 君の悩む心に 逆にあの言葉で問い詰める
なに食わぬ顔で お嬢さんとつきあった
結婚が決まっても 話すこともせず
 ふすま越しに過ごしていたね
 その落ち込んだ君の素顔が今でも思い浮かぶ


 君も覚えているだろうか あの夏の記憶を
誰にも言えない記憶 二人だけの記憶
誰にも言えない記憶 二人だけの記憶